鮭のおにぎり100

“鮭おにぎり” no.21〜30までの10レシピをまとめました。

今回は初夏編。今年は梅雨が長く、じめじめした長雨の中、どうしたら清々しく食卓を彩れるかという試行錯誤の10品になりました。
新茶にはじまり、七味、ザーサイ、梅醤、新とうもろこし…と、香りたつ素材が鮭とマッチして、食欲をそそってくれます。


 2019年 初夏10種 

vol.21  母の日の、生茶と時鮭のおにぎり
 
立春から八十八夜を過ぎ、新茶の季節に市場のお茶屋さんは賑わいます。
昔は、完全に乾燥させる前の生茶葉をいただいて、天ぷらの衣に入れたりしていました。よく探したら、丸山海苔店さんで販売しています。
 
炊きたてご飯に、優しい味の時鮭と生茶をさっくり混ぜて、
清々しい味わいのおにぎりを作りました。
 
母の日のですが、一昨年前に亡くなった母は、天上におります。
雲の上から見ていますか?
私はとりあえず、元気です。

 


vol.22  ビールに合う!超辛口紅鮭のライスボール
 
ビールに合う鮭って??? 
日本酒なら、超辛紅鮭が最高に合いますが…。
ビール!? なら、揚げ物でしょう…ってことで、おにぎりを揚げちゃいます。
中は、超辛口紅鮭混ぜご飯、小麦粉・溶き卵・パン粉をまぶして、カラッときつね色に仕上げます。
ピンポン玉より小さな、ひとくちライスボールは、とってもカワイイです。
急に暑くなった今日のビールのおともが、出来ました!
 



vol.23 祭にぎり!やげん堀唐辛子と塩引鮭のおにぎり 
 
祭のシーズン到来です。
今年は5月の三週目に浅草の三社祭があり、お囃子の師匠の導きで、参加させていただき、笛太鼓の腕を磨きます。
 
浅草土産は、やげん堀七味唐辛子で、雷門と記されている小さな缶に、黒ごま・みかんの粉・焼き唐辛子・唐辛子粉・粉山椒・けしの実・麻の実の七種を、好みのバランスで詰めてもらいます。
粉山椒を少し強めにしてもらい、香りを深く吸い込み、祭の高揚感をクールダウン。
 
七味唐辛子のおにぎりには、クセの強い塩引鮭が合うように思います。
糸唐辛子も混ぜると、色合いも美しく、食欲が湧いてきます。




vol.24 ザーサイと紅鮭の中華にぎり
 
昨日、梅雨入りしました! 
ジメジメを吹き飛ばす、パンチのきいた中華が恋しいです。
鮭と相性抜群なのはザーサイで、真っ赤な紅鮭と深緑のザーサイは、お互いに旨味を引き立てるために存在している!そう思えるほど。
 
刻んだザーサイと、紅鮭の焼きほぐしを、粗熱をとったご飯に合わせるだけ。
シンプルだけど、何度食べても飽きないおにぎりです。
 



 vol.25 小さなちりめんじゃこと超辛紅鮭のおにぎり
 
当店のお隣は“しらす屋”さんです。
「ちりめんとしらすはどう違うの?」
「しらすを干したものがちりめんじゃこ。おにぎりのごはんに馴染む小さなサイズがおすすめ!」
なるほど。サイズ別に何種類もあり、産地は西日本の各県で、社長が市場でその時季の選りすぐりをせり落としてくるそう。
「ちなみに、もっと大きくなったのが、コレ!」
と、煮干しを指します。
こんな日常のやりとりが、魚に関する知識を増やしてくれます。
 
ちりめんじゃこは、おにぎりの具としても重宝。
塩鮭と相性の良い魚ナンバーワンだと思います。
色鮮やかな紅鮭の焼きほぐしを、じゃこサイズにほぐして、
じゃこと共に、ごはんにさっくり合わせます。
 
祭りも終わり、しとしと雨に、しばし潤う今日の築地です。




vol.26 ミョウガタケと新ゴボウの爽快!鮭おにぎり
 
梅雨の晴れ間に出かける日の鮭おにぎりは、
爽やかな香のミョウガタケを主役にします。
 
ミョウガタケは、ミョウガの茎。
「板前さんが、刺身のツマに、薄〜く切って使うのよ」
という藤本商店のおかみさん言葉をヒントに、
 
ミョウガタケをカミソリのように薄く刻み、同じく新ゴボウの薄切りをさっと湯がいたものと、甘酢に漬け込みます。
ご飯に和える直前に甘酢を切って、絞らずにさっくり鮭と混ぜます。
香りの強い野菜を合わせる時は、多くとも2種。
刻み大葉を入れると色合いは綺麗ですが、ゴボウとミョウガの繊細な香りが負けてしまいます。
 
色合いも淡く仕上げるため、鮮やかな紅鮭よりも薄紅色の秋鮭を使っています。
爽やかな見た目に、思わず手が伸びる一品です。




vol.27 新時鮭と梅醤のおにぎり
 
新時鮭が入荷しました。
ほんのひと塩の薄紅色の時鮭を目にすると、「ああ、食べたい!」と、商いも忘れて飛びつきます。
 
漬けてある梅干しで梅醤(うめびしお)を作り、ほんの少しご飯に混ぜ込んでから、鮭おにぎりにしてみます。
梅醤は、梅干しをすり鉢で軽く擦ってから砂糖・みりんで練ったもの。
梅の香が、時鮭の天然の脂とマッチして、それは素晴らしい一年のスタートの味です。
 
梅醤は入れすぎてはダメで、ほんの微かに香る程度が良いようです。
 



vol.28 梅酢漬けラッキョウと南部鼻曲がり鮭のおにぎり

梅雨の目前に衝動買いしたラッキョウを、梅酢に漬けて半月。
そろそろ出番です!
 
ラッキョウの浅漬に対峙できる鮭と言ったら、南部鮭でしょう。
癖の強い同士の、力比べのような組み合わせです。
 
ラッキョウの浅漬は、限りなくにんにくに近く、
南部鮭は、どちらかといえば、クサヤに近い。
その異種が、旨い飯の仲立ちで、ユニークなおにぎりに。
 
「これは、おにぎり界の呉越同舟や〜!」
と、叫んでしまいました。
 



vol.29 新物づくし 新時鮭と新唐黍のおにぎり
 
新物を食すと、七十五日、長生きすると申します。
新時鮭で七十五日、新唐黍で七十五日、合わせて百五十日の長生きです。
素晴らしい!
 
唐黍は、包丁で実を削ぎ落とします。
研いだお米にザッと載せて、いつもどおりの水加減で、そのまま炊いてしまいます。
ご飯2合に唐黍一本の割合です。
 
時鮭は、こんがり焼きます。皮は、ちょっと焦げ目がついて、あまりに美味しそうなので、焼き上がりをペロッと剥いて食べてしまいました。
身は大きくほぐします。炊きあがりの唐黍飯に、時鮭をさっくり混ぜて、おにぎりにしました。他に何も足しません。
 
ああ、夏の香り! 梅雨明けが待ち遠しい!
 



vol.30 ドライトマトの炊込飯と秋鮭のおにぎり

築地のグロッサリーストアとも言うべき北島商店さんでドライトマトを買い、オリーブオイルと粒コショウに漬けて一カ月。ずっと、このドライトマトをご飯に炊き込んだら美味しいだろうなと考えて、ウズウズしていました。

さあ、作ります。
ご飯を普通にといで、オリーブオイルから引き上げた細切れドライトマトを加えて炊くだけ。炊き上がりに、ごく普通の塩鮭の焼きほぐしをさっくり合わせておにぎりを握ります。

やはり!
トマトの微かな酸味と微かなコショーの風味が、塩鮭と合います。
予想通りのおいしさに、ちょっと嬉しい一日の始まりです。