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秋鮭

北海道、そして日本を代表する鮭。


秋鮭は日本で昔から一番普通に食べられてきた鮭で、単に「鮭」といったらこの「秋鮭」を意味するぐらい大衆的で伝統的な日本の味です。

身の紅い「紅鮭」と比べて白い色をしているので「白鮭」と呼ぶこともあります。

秋に獲れるから「秋鮭」。秋に味わうから「秋味」とも呼ばれます。
北海道を中心に、主に北日本で獲れる鮭です。

年末になると各地で売られる秋鮭を「塩漬け」にしたものが「新巻鮭」です。


当店の創業当時、12月ともなれば秋鮭を山に積みあげ、声高らかに「鮭はいかが?」と叫んだものでした。それが築地の暮れの風物詩でもありました。当時は帰郷する方々が土産にと、一尾丸々荒縄で結えて油紙で包んだ鮭を買って帰り、故郷の軒に自慢気に吊るしたそうです。

日本の川に遡上する魚が秋鮭です。当店の秋鮭は北海道産。北海道の川で生まれ、大海に出てオホーツクからベーリング海へ向かい、夏季は北へ、冬季は南へと弧を描くように4〜5年回遊し、大人になって再び故郷の北海道に戻る、これぞ “日本の鮭” です。


旅を生き抜いた強い雄魚たち

鮭は、一尾が約3000個もの卵を産みます。産まれた瞬間から卵は鳥や小魚に狙われ、稚魚になっても襲われ、大海ではサメなどの大魚やオットセイ等に食べられ、回帰率はわずか数%!
生涯に泳ぐ距離は、なんと数千キロ。強く生き抜いた魚の中でも、しなやかな筋肉と適度な脂をもち、外敵に襲われた傷のない逞しい雄だけを、漁獲した中から選別しています。


毎日食べても飽きない、秋鮭

運動能力の優れた雄鮭の特徴は、ほろっほろっと箸でほぐれる身の締り。「昔ながらの味わいは、やっぱり秋鮭ね」と、お褒めいただきます。こんがり焼いた皮がまた美味しい。毎日食べても、一生食べても飽きない、それが秋鮭です。



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